|
2002年活動報告
02年の活動を総括的に言えば、06年開港という時間と県財政切迫、補助金打ち
切りの恐怖をかかえ、用地取得のこう着状況が続き、反対運動の県内外への拡がりと
空港不要という世論の持続によって、県は出口のない窮地に立たされた。これが昨年
末にあった一連の知事の動向、言動に示されたものである。
以下要約的に一年の活動をまとめてみよう。
1、 5月、8月、11月と3回の国交省および財務省交渉を行った。交通政策審議会
・空港整備部会答申(02年12月)、事業再評価(03年8月)によって地方空港
の位置づけに変化が起きている。静岡空港については「用地取得が大問題」と指摘し
た。これらの結果、国の補正予算で70億(35億)円の補助金(裏口入学に似たタ
ナボタ式のつかみ金と言うべき)が付いたものの、この後については何の展望も保障
もない。だからこそ、「土地収用」を口にし、強権発動をちらつかせて、その準備に
入ったとみるべきである。
(また国会で3人の議員が質問し、重要な答弁を引き出した)
2、 8月新たに見つかったオオタカ営巣林(地)の保護について、10月環境省との
交渉、質問書提出。県は明らかに工事優先の立場であり、オオタカ保護に熱意もなく
十分な対策を取らないことは明らかである。
03年1月この問題について監査請求を行った。今後、これについてどう対応してい
くか、早急の対応が求められている。
3、東京高裁に係る住民訴訟、取り消し訴訟は4月、9月にいずれも不当判決となっ
た。直ちに最高裁に上告し受理された。
本人訴訟(専門家委員会に対する公金支出について)は4月第1回弁論から03年
2月7日まで継続中である。
4、 運動の面では9月から大量宣伝を準備し、12万枚のリーフレットを作成し県下
宣伝に入り、10月からは予定地山林の共有化を全国に呼びかけ(03年1月締め切
り)11月反空港全国集会の成功に繋がる取り組みとなった。反空港全国連絡会との
連携の重要性が大である。
03年はこの面での圧倒的に強化された取り組みが必要であることは言うまでもな
い。
5、 また、10月から今年にかけて、県は従来からの共有地権者と新たに地権者とな
った地権者に対して猛烈な強引な押し込み的訪問、電話攻勢(攻撃)をかけてきてい
る。窮地に立つ県当局は、どんなに些細でも「成果」をあげ「共有地を手放させる」
ことを狙っている。
全国に呼びかけた運動の拡がりの真価が試される03年となるに違いない。共有地
権者が地元住民と地権者と固く一体の闘いを担うだけでなく、各地で闘う主体となる
ことが求められている。
6、 県民の会を中心に空港反対7団体の活動のあり方は「拡大幹事会」を通して展
開されてきた。3月第1回から03年1月の第15回まで開き、共同の活動を行って
きた。が、多くの問題点、不十分な点をかかえている。とりわけ、各地の活動拠点と
なる結集について一段と工夫し、強化していく必要があり、中でも県民の会事務局の
強化は03年の闘いが目指す課題を十分に担う上で決定的に重要である。これは県内
外の運動の展開においても、共同戦線を担う上でも、また「土地収用」に対する多面
の闘いでも飛躍的に強化されなければならない。
7、 空港反対運動(県民の会としては過去7年間)は一人ひとりの意思の上で成り立
ち、活動資金のすべてをカンパや会費で賄ってきた。しかし、むこう1?3年にわた
るヤマ場中のヤマ場を戦い抜き、勝利するためには、財源の不足を解決し、必要な体
制に移行できる準備を進めなければならない。
8、 上記と関係して、隔月で県民の会ニュースを発行してきたが、03年には月刊の
発行体制を取り入れる必要が生じてきている。また、インターネットの活用について
も一段と強化されるべきである。これらによって、県内外のネットワークと運動の拡
大、強化がはじめて可能になるに違いない。
9、9月から11月にかけて統一地方選の検討に入った。現状においては焼津市議選
挙で清水金幸、県議選静岡選挙区で松谷きよし両氏の推薦にとどまっている。01年
住民投票、知事選の成果が問われる統一地方選であり、全県下市町村と県会議員選挙
において空港批判の意思表示とその結集に向けた取り組みが必要であり、政党会派に
とらわれず、各地で精一杯闘い抜くことが求められている。
10、県内外の市民・住民運動との協力関係を、太田川ダム反対や反原発運動などと共
同して作り出してきた。03年以降の闘いではより広く、強力な共闘関係の構築が求
められている。
情勢及び活動方針(案)
(1) 02年の闘いにおいて総体として県を追い詰めた事例の中で扇国交大臣の国会
答弁、石川知事の「補助金立て替え」要求は特徴的なものであった。そして、出てき
たのが12月県議会答弁の「土地収用の時期」についてこの夏にも判断するというも
のであった。これは空港不要という県民世論と反対運動に対する、この上なく傲慢で
思い上がった挑戦にほかならない。
闘いの焦点はこの石川知事の不遜な挑戦を断固はねのけ、いかに勝利するかに集約
されるだろう。展望のあるなしにかかわらず、県は土地収用の強権発動によって用地
取得にメドをつけようとしている理由は、06年開港という時のカベ、国の補助金獲
得条件をクリアできるかという点にある。こうして、目前に迫った県及び国の事業再
評価を乗り切り、用地取得のこう着状態を打開できるかどうかが県の至上命題となっ
ているのである。このため県は地権者、共有地権者に対して、かつて無い切り崩し攻
撃をかけてくる事は明らかである。
県が既成事実を誇張し、行政と議会の支配力を誇示、利用して県民世論に挑戦的攻
勢をかけてくるだろうことは目に見えている。これに対抗する反対運動が真に県民世
論の多数を獲得できるかどうか、これが我々の至上命題である。
昨年11月反空港全国集会が成功裡に開かれ、同時に土地共有化を全国的に進めて
きた。無駄な公共事業として全国的課題となった静岡空港反対の闘いは、場当たり主
義的航空行政と対決する必然性と共に、反空港全国運動と世論を大きく盛り上げてい
く結節点にあることを明らかにしている。
(2) 4月統一地方選は予め大方の結果を見通せるとは言え、軽視すべきではない状
況が生まれる可能性がある。それは知事与党が圧倒的多数を占めるだろう県議選にお
いて、批判派の相当程度の得票が見込まれることである。その要因は、巨額の財政赤
字を積み上げ、民生を圧迫し続けていることもあるが、決定的な要素は空港の是否に
ある。
我々の力量は限られたものでしかない。この中で表現できる世論の意思表示も限ら
れたものとなるにせよ、空港不要の意思を特徴的に示すものとなるだろう。これに対
し、知事与党候補は「せっぱ詰まった空港」の大宣伝を行うだろう。「土地収用」の
必要性を含む強権発動を大宣伝するだろう。
(3) 我々は統一地方選から6月県議会、そして8月の節目に向かう全期間を通じて、
あらゆる角度からあらゆる方法で宣伝活動に集中的に取り組むだろう。
たとえば、熱海財務事務所裏金処理と不正行為については石川県政を象徴するもので
あり、県民を見下し行政責任のかけらもない財政運営は、石川知事就任以来の悪政を
物語っている。我々は空港反対の闘いを通じて、ゼネコン行政の実態を徹底的にあば
いていくだろう。
いずれにせよ選挙で、石川与党議員が多数を占める県議会6月議会を前後する時期、
知事は16年度概算要求に間に合う条件作りのために事業認定申請に踏み切る可能性
が大であると予測すべきだろう。これに県の事業再評価と赤字空港を誤魔化す戦略プ
ロジェクト会議の3月報告が後押しをするだろう。しかし、県と国交省がメンツと実
利(補助金)で折り合いがつくほどの政策的、財政的余地は残されていない。国交省
は簡単に事業認定申請を許可しないだろう。我々は申請を出させないことに当面の焦
点を据えて闘うべきである。
従って、この時期の国交、財務省交渉とともに県に対する全県、全国的意思表示の
行動は規模が大きければ大きいほど効果的であることは疑いない。それは6月中・下
旬の時期となるだろう。力の及ぶ限りでこの大衆運動の成功に全力をあげよう!!
(4)我々の闘いの準備は現状においては間に合っていない。しかし我々は大胆な共
同戦線を作ろうとする。あらゆる市民・住民運動はもとより、政党会派を問わず共通
目標に向けて、真の平等な協力を通じて勝利を目指すだろう。
このような闘いの展開がテストされるとすれば、県内はもちろん場合によっては全
国に呼びかけて、収用阻止、工事中止を求める署名運動においてであろう。
我々はこの署名運動を慎重且つ極めて重大な課題として設定する。しかし、この運
動の準備については、急ぐ必要があると共に共同の取り組みとして実現すべきである。
そして事業認定申請を許さない闘いの大運動として準備されるだろう。事業認定申請
に対する法的対抗についても予め十分に検討、準備しなければならないし、十全の体
制を組まなければならない。
(5) 県民の会第8回総会から始まる闘いを推進するために必要な力の源泉に地権者、
共有地権者一体となった闘い、そして全県、全国を結ぶ共同した闘いの構築が問われ
ている。さらに、これらの闘いの中軸を担う事務局機能の飛躍的レベルアップが求め
られている。県内外を歩き、走り回り、ネットワークを作り、強化して、空港をトコ
トン追い詰める組織を作ろう!
富士地区の精力的取り組みと大きな成果にならって圧倒的、大幅な会員の拡大に取
り組もう!
決定的且つ揺るぎない勝利を手にするために!!
|