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T 2001年のたたかいの総括・
住民投票と知事選を中心に
1、 住民投票と知事選
*全国からも注目と関心を集め、30万近い署名をもって住民投票直接請求が成立した。
これは特筆すべき第一弾の勝利である。
*住民投票条例制定運動の成功は石川県政を追い詰め、世論は「空港不要」に大きく
傾いた。空港の是非が知事選の最大争点となった。
*5月18日緊急記者会見で、住民投票の行方が自らに決定的に不利になると判断した
石川知事は、住民投票容認と工事凍結による争点はずしに出た。
*住民投票への統一した力の結集とその成果とは逆の分裂した知事選となったが、わ
れわれはこれに全力量を投じてたたかった。敗北はしたものの、世論を二分した空港
の是非をめぐる対峙関係は変わらなかった。また、住民投票と知事選の全期間を通し
てかってない空港反対の大量宣伝を実現し、新聞のアンケート調査結果で空港不要
が70%に達するなど空港反対の世論は拡大した。
2、 県の御用機関への批判
*結果として石川県政は生き延びたが、空港問題の処理と世論の動向ー住民投票実施
と工事凍結をどうするかという問題が残った。これに対して石川知事は「タウンミーティ
ング」と「専門家委員会」に問題をすり替え、一貫して責任逃れをはかった。また、石川
知事が期待した推進派による100万署名はいつの間にか立ち消えになり、全くの失敗
に終わった。
*県民の会は、石川知事による「御用機関」自作自演に何の期待も幻想ももたず、これを
退けたが、問題は住民投票つぶしをはかる県議会と知事の責任追及をいかにすすめる
かということだった。しかし、県民の会も含めて大衆行動としては決定的に弱く、住民投
票運動を担った側の一部では「御用機関」に期待と幻想を抱く場面さえ出現した。
*その中で、県民の会は独力で一定の大衆行動に取り組み、1000人を超える請求人で
住民監査請求を行い、「専門家委員会」への公金支出の差し止めを求める住民訴訟に
持ち込んだ。しかし、12月19日県当局によって県議会本会議において、県民の意向を
無視しての工事再開の採決が行われた。
3、「住民投票の会」に対する評価と今後
*これまで空港反対のたたかいを中心となって担ってきた7団体は、一昨年11月以降一
致して県下各地の「住民投票の会」に加わり、空港反対の立場で運動を担った。住民投
票は実現するに至らなかったとはいえ、このたたかいで得た成果と教訓は県民すべてが
共有すべき財産である。
*2002年1月に「空港の中止を求める会」が発足し、県下に新たな空港批判グループが
誕生した。今後の活動に期待したい
4、空港反対地権者の会発足と共有化の拡大
*今後の課題を検討するとき、石川県政のなりふりかまわぬゴリ押しが一層強まることに
対応して、われわれ7団体が団結していかにたたかうかという点を中心に据えていかな
ければならない。このことが、これまでのたたかいで得た成果と教訓ー共有の財産を生か
し、なおかつ反対運動の責任を果たすことにつながる。
*11月4日の「空港反対地権者の会」結成につづき、11月23日工事再開を許さない現地
大集会の成功は、2001年のたたかいを集約するするものであり、2006年開港を阻むた
たかいへの新たなスタートとなった。
*3月に一軒の反対地権者が交渉に応じたが、今後は従来にもまして地元住民と反対地
権者そして反対地権者会が一体となってのたたかいの強化が求められる。このために
も、共有化の拡大は最大の緊急課題である。
5、訴訟関係
*空港工事に係る公金差し止め訴訟が昨年3月地裁敗訴となり、控訴した。二つの高裁
法廷には毎回、原告・弁護団が出廷し、取消訴訟においては調査嘱託で用地取得の実
態図と数値に誤りがないかという確認を含め国側の回答を引き出しつつある。これは、
12月11日の国土交通省とのやりとりにも関わる問題であり、石川知事が差し出した「確
約書の現時点での効力とその評価、そして「専門家委員会」の検証を国交省はどう把握
しているのか、また、国の補助金支出の根拠を問う重要な点である。
*12月6日、本人訴訟による「専門家委員会」への公金差止の訴えは、われわれの能力
と熱意が問われ、必要かつ十分な体勢を組むことが求められている。この訴訟によって
住民投票つぶしの実態とカラクリを全面的に明らかにし、工事凍結解除の不当性、公金
支出の違法性・不当性を立証しなければならない。
6、国との交渉、議員への働きかけ
*国交省・財務省交渉で、県の補助金申請を鵜呑みにしてきた実態が明らかにされた。
「専門家委員会」の性格や役割を全く評価できなかっただけでなく、そもそも設置許可申
請にさいして県が提出した「確約書」について現在どう評価しているか、「確約書」が補
助金を認める根拠となるのかについて、回答することができなかった。単に、工事が続い
ており、来年度も工事予定があるというだけの承認基準にすぎないということだ。交渉に
は「チェック議員の会」中村代表以下7名の国会議員が同席した。国との交渉は今後ま
すます重要となる。
*11月23日、大阪で開かれた反空港全国ネットワークの結成集会に共同代表が出席し、次
回の交流集会を静岡で開催する要請を受けた。
7、まとめ
以上のように、各分野・各戦線でこの1年は県当局と国を相手にたたかい続け、世論に
繰返し訴え続けてきた。石川県政にとっては空港行政の空白と後退の1年であり、われわ
れにとっては世論を大きく動かし石川県政を追い詰めた1年であったと総括できる。このこ
との確認は重要ではあるが、同時に今後においても、現状の県議会・県行政に対しては
幻想を抱くことなく、ひろく県民世論を味方につけるたたかいを継続するを銘記したい。
U 2002年のたたかいの方針
<情勢について>
(1) 「空港いらない」が多数派
*知事が期待した空港推進100万署名が失敗し、県民の大多数が空港不要と考えている
(マスコミ各社の世論調査結果でも明らか)と状況は、少しも変わっていない。
石川知事は1月3日に朝日新聞のインタビューに答えて「反対者はごく一握り」と大見栄
をきったが、事実は全く逆で、孤立しているのは知事であり推進派である。
*住民投票にかわる措置と強弁する「専門家委員会」「タウンミーティング」をもって県民
合意がなされたわけでない。空港不要という県民多数を敵に回して県当局が「強行手
段」にいますぐでてくる状況ではないが、マスコミ操作や推進派を使ったキャンペーンは
繰返しなされるだろう。県の巻き返しは強くなってくると予想すべきだ。
(2) 県財政は破綻
*2002年度財源不足800億円、すべての基金を取り崩しても500億円、2003年度から税
収の56.5%が借金返済に消えるとの県予測。2002年度県予算がゼロベースで全面見
直しということは、県民生活を圧迫することが必至である。しかし、空港は聖域扱い。そ
れはゼネコン行政にしがみついているからだ。
*2002年度補助金申請15億円に対して認められたのは8億円。この理由は「小泉改革」
の影響だけでなく、用地取得の見込みがない上に、深刻な財政危機にあえぐ静岡県に
国から危険信号が出されたということを意味し、空港の将来を暗示している。
(3) 用地取得は絶望的
*県が発表している用地取得率は明らかに誇大な「大本営発表」である。空港反対訴訟の課程
で判明した実態は、空港本体部で90%程度、買収対象用地全体ではせいぜい80%にとどま
る。県はウソの数字で「空港はすぐできる」ように県民を錯覚させる悪宣伝をしていることは明
白だ。
(4) 公共事業全体への国民の疑問視を全国規模で
*新幹線防護工事の費用がどこまで膨れ上がるか、それがいつ完工するか、安全性に
問題はないか等、全く見通しが立っていない。昨年12月25日の社民党国会議員団によ
る現地視察の際にも、安全性を問う意見が強く出された。静岡空港は、全国的に問題
視される無駄な公共事業の最たるもののひとつである。
*無駄な公共事業の典型・実例として、静岡空港は全国的関心を集め続けている。この
空港建設をただちに中止させるためにも、「土地収用」を絶対にさせない運動をすすめ
ることが重要である。そのたたかいのカギは、世論の動向とわれわれ県民の会および
空港反対地権者のたたかい方にある。
全国の反空港運動に連帯してたたかいを強めていかなければならない。
(5) 県議選への対応
*2003年には県議選がある。ここでも空港を最大の争点にして県財政危機・県政破綻の
責任を問わなければならない。県議会強硬派による「土地収用」の主張も強くなるだろ
う。2006年開港をめぐって推進派内部の混乱と対立が始まるだろう。
県議選では現議員の責任を追求しなければならない。
今年度運動の大方針
●世論をいっそう大きく動かし、空港反対運動を全県下・全国へ広げよう
●居直る知事・議会を追い詰め、土地収用を許さない陣型をつくろう
●ムダな公共事業に反対する全国世論を背景に、だだちに空港中止を実現しよう
<具体的取り組み>
1)
県民の会の拡大と強化、県民への一層の宣伝活動
・空港いらないスッテカー、ポスターを全県下に / 立て看板の活用
・各地での宣伝、集会/ニュース、パンフレット発行/HP/MM/メール
2)
土地の共有化の拡大
3)
情報公開条例活用による県情報取得のための活動
・県の財政状況/防護工事の進捗状況と安全性/用地取得の実態など
4)
国会対策ーチェック議員の会の協力
・12/11交渉の継続/「確約書」の現状/補助金支出の根拠などの追及
/補助金廃止へ
5)
裁判闘争および原告団体勢の強化
・第三次訴訟(本人訴訟)の体勢確立
6)原告団事務局、反対地権者会事務局、県民の会事務局の拡大改組・統合
・共同事務所の追求
7)全国共同声明ー諸運動との連携の強化
・全県、全国への運動の発展・拡大/全国各地の空港反対団体との協力
8)反空港全国交流集会の静岡での開催と成功のために
・早期に受け入れ実行委員会の立ち上げを
9)次期県議選にむけての取り組み
10)その他
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