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| 静岡県2003年度予算の問題点 |
1.石川予算の本質![]() 実質の伴わない大言壮語と、数字をもてあそぶトリックを連ね、「変革の課題に挑戦 する攻めの予算」と、石川知事が虚勢を張った2002年度静岡県予算は、私たちが 予測した通りの破綻を余儀なくされ、静岡県財政は深刻の度を加えている。2月に発 表された2003年度当初予算では、破産に瀕した県財政の皺を、すべて県民の犠牲 に転嫁する事で数字の辻褄を合せ、辛うじて破産を繕う体裁を保っている。 こうした状況でも石川知事の言い訳の種はまだ導きないようだ。2003年度予算の 議会提案説明では「行政サービスと税負担とのアンバランスを毎年度赤字地方債で 賄わざるを得ない状態になっている…(これは)国・地方を通じた構造的な問題として 抜本的な財政制度の改革が不可欠でありますから、国全体で検討すべき問題と認識 しており…」と言い訳し、「悪いのは俺じゃ無えー、悪りーのは国だー」と無責任な開き 直りをしている。 減り続ける県税・国の負担金という条件のなかで、空港に代表される大型公共事業、 大型イベント予算は昨年度にも増して大盤振る舞い。不足分は、県民生活に直結する 事業予算の昨年度を上回る削減と職員給与の切り下げで賄い、それでもやりくりつか ない分を県債(借金)増発で帳尻を合せている。 どこまで行っても石川知事の官僚体質は変わらないようだ。 民間会社ならとっくに破産というほどの危機的状況でも、静岡県財政が維持されてい るからくりは、県民生活に不可欠な事業費の、昨年に引き続く大幅な削減と、県職員 給与のカット、切り下げが簡単に実施できるからで、それを可能にしている条件が、温 厚で体制順応型の県民意識と、羊のようにおとなしい県職員の存在という、静岡県の 県民構造ともいえる体質にあるともえ言よう。県民や、職員の覚せいと反乱が起きな い限り、石川県政がこれからももっとでたらめをやり続けて行くだろうし、それでも静岡 県の崩壊は先送りされるだろう。 2.昨年より減ったもの 1.予算総額 一般会計当初予算 01年度(H13) 1兆3215億円 02年度(H14) 1兆1920億円 対前年減1295億円 03年度(H15) 1兆1177億円 対前年減 743億円 03年度当初予算規模は二年連続のマイナスで、二年前より2038億円も少なくな っている。原因は構造的不況によるものと、静岡県政の無為無策の両面がある。 2.収入(歳入)の減少の筆頭は県税 01年度(H13) 4780億円 02年度(H14) 4210億円 対前年減 570億円 03年度(H15) 4070億円 対前年減 140億円 県税も二年連続の落ち込みであるが、これは予算の数字で、不況の深刻化で、決 算額はもっと大きな落ち込みになる可能性が高い。因みに02年度の県税決算予想 額は4170億円で、不足はさらに40億円積み増しされている。 3.国の負担額も目減りが続く 地方交付税 国庫支出金 02年度(H14) 2115億円 2056億円 03年度(H15) 1875億円 1872億円 対前年減 240億円 184億円 国の財政難は地方自治体以上で、交付税と国庫支出金の合計で、昨年度より4 24億円も減らされてきている。静岡県が今年度も県民に「県の借金の半分は国 がもってくれるので心配ありません」と言い訳をしているが、国財政の揺らぎは県 の予測を越えて進行しているのだ。借金の半分を負担するどころか、03年度予算 でもさらに高額な国の借金の肩代わりをさせてきているのが現実である事は後段 で詳述する。 4.支出削減のターゲット @削減の筆頭が人件費 02年度(H14) 4148億円 03年度(H15) 4041億円 対前年減 107億円 A健康福祉費も狙い撃ち 02年度(H14) 1300億円 03年度(H15) 1210億円 対前年減 90億円 B教育費も削減対象 02年度(H14) 3285億円 03年度(H15) 3225億円 対前年減 60億円 C喜べない土木費削減 02年度(H14) 1798億円 03年度(H15) 1742億円 対前年減 56億円 なぜ喜べないか。大型土木事業費はむしろ増額、生活関連の土木事業費の減 額は56億円よりさらに大きくなる。 3.昨年より増額された予算項目 ![]() 1.収入増の筆頭は臨時財政対策債 02年度(H14) 361億円 03年度(H15) 730億円 対前年増 369億円 臨時材政対策債とは。これが国財政と地方財政の行き着いた断末魔の財源であ る。国が当然負担すべき支出金が地方自治体に支払えなくなってきており、「その 分は必ず後年交付するから、とりあえず地方自治体の責任で借金して事業費を賄っ ておいてくれ」という、何とも虫の良いあきれた借金である。法的に分担が定められ ている負担金すら払えなくなっている国が、債券の期限の10年後、20年後に、ほん とうに借金が返済できるのだろうか、その保障は国への「信頼」しかないようだ。 2.支出増の筆頭は借金返済金(公債費) 02年度(H14) 1690億円 03年度(H15) 1757億円 対前年増 67億円 あとでふれるが、この借金元利返済額1757億円は表向きの数字で、その実額は 2305億円となる。 3.不況知らずの大型プロジェクト予算 ![]() @空港建設予算(当初) 02年度(H14) 145億0600万円 03年度(H15) 85億6000万円 対前年減 59億6000万円 増額ではなく減額になっているが、これは表面上のことで、03年度当初予算と同時 に、02年度補正分として、実際には03年度に実施する事業費を急きょ計上している。 02年度空港整備費補正81億2200万円 これをプラスした03年度関連の事業費は166億8200万円となり、昨年度より21 億76百万円の実質増額となる。 A 第二東名関連予算 02年度(H14) 65億9700万円 03年度(H15) 66億1300万円 対前年増 1億6000万円 一見、わずかな増額に見えるが、国を挙げて第二東名を含む大型公共事業の中止 を含む見直し作業が進んでいる中で、全国の公共土木事業推進派の最先頭に立ち、 なりふり構わず第二東名建設推進の旗を振っている石川知事は、国の見直し前以上 の関連工事を実施し工事の継続を国にアッピールし、「公共事業」推進のリーダーぶ りを誇示しているのである。 B 国際園芸博覧会準備費関連予算 02年度(H14) 75億0250万円 03年度(H15) 91億0150万円 対前年増16億40万円 「イベントで国興し」と叫んでいる石川知事は、開催まで二年を切った浜名湖を舞台 の園芸博への投資に熱が入りだした。この財政危機の最中に一過性のイベントに総 額で400億円も注ぎ込む神経はただものではない。 園芸博関連では、上記以外にも、知事も一旦は不要不急と判断して見直し対象にし かかったこともある浜名湖新橋関連で今年も4億6千万円支出されていることも付記 しておく。 C 太田川ダム関連予算(ダム建設費と関連水道事業費の合計) 02年度(H14) 33億5300万円 03年度(H15) 57億7120万円 対前年増24億2千万円 需要予定市町村からもう水はいらないと見直しを迫られ、予定地の市民からは環境を 破壊するダムはいらないと告発されているのに、それに挑戦するかの大幅増額の事業 費。 4.手抜き見せかけの東海地震対策 大規模地震対策関連予算 02年度(H14) 79億8090万円 03年度(H14) 80億6450万円 いま静岡県が、何をおいてもやらなければならない事業は地震防災対策である。研究 浜岡原発の耐震対策費は1円もつけられていない。中部電力に地震対策の要求もして その、国の最近の調査によって、東海地震の激震は今まで想定した数値よりはるかに 5.問題を抱えた事業予算の数々 昨年度より増額はされていないものの、県民には不必要な問題事業費 @ 毎日閑古鳥、職員は使い道探しに四苦八苦 エコパの後始末運営費 03年度(H15) 9億4768万円 A 殿様のお道楽 文化は上から与えるものと芸術のパトロン気取りで浪費を 続けているグランシップ・舞台芸術関連予算 03年度(H15) 18億3276億円 B 防災には役に立たない防災船「希望」の希望のない関連予算 03年度(H15) 8億9600万円 C 私企業「鈴与」のための予算と県職員にまで陰口される清水、御前崎港の施設 整備費(特別会計) 03年度(H15) 52億3800万円 6.相変わらずの財政処理トリック ![]() ![]() その1 借金残高「2兆円以内」に押さえると報告(財政健全化方針)03年度末見込み残高 は1兆9919億円と発表。これに「臨時財政対策債」と特別会計分県債残等を加えた 本当の借金残は、02年度末で2兆3446億円。03年度末にはこれより550億円増 額の予定なので2兆4千億円弱となる公算が大きい。 県民1人当たりの借金額63万5千円。 その2 裏に隠れた公債費 前段で、新年度予算で増額の筆頭は借金の元利返済金・公債費の1757億円だと 記したが、これは表向きの数字。昨年の予算分析の問題点を覚えている方はすぐ思い 出したでしょうが、2001年度から会計処理の仕様を変更し、恥ずかしい借金、「借換 債」を一般会計から特別会計に移し、一般会計の「公債費」額を小さく見せる方法を 使っている。 借換債とは、その年度分の借金返済ができなくなり返済分をそっくり借り換える県債 のことで、借金の総額は変わらないが、利払いは必要、債券の期限は後年度に先送り され、10年先、20年先の県民がその借金払いを背負わされることになる。 因みに、公債管理特別会計の 公債費03年度予算は2856億円で、その内訳は、 1目 元金 2307億7600万円 2目 利子 548億2400万円 3目 償還手数料 7億0700万円となっている。この数字によって、2000年度(H12 年)までの会計処理に従い、一般会計と公債管理特別会計の公債費を合算すると、 一般会計公債費 1757億円 特別会計公債費 2856億円 合計 4613億円 という巨額なものとなる。因みに一日当たりの返済額は12億6000万円。この年度に |