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強制収用などもってのほか!

(2000年3月の営巣木伐採反対運動時の地権者)
4月22日、石川知事は『土地収用』の手続き開始方針を明らかにしました。しかし
県民同意のない空港に『用地提供』できるわけがありません。ましてや、強制力を行使
すると言う傲慢で官僚的、権力的なやり方は断じて許されません。
さて、立ち木トラスト運動は8年余を経過しましたが、これからが正念場です。一人
一人の意思が問われています。空港建設予定地の現状はマスコミ報道のほとんどが静岡
県の発表を鵜呑みにして、今年度60%近い進捗と伝えていますが、実際にはまだ30
%程度に過ぎません。
他方、今春、新たに発見されたオオタカ営巣地の保護について、県は他の営巣地への
『誘導』を図るという『手品』のような対策を公表しましたが、これが完全な失敗に終
わりました。このように静岡県は場当たり的主義そのままに一方的に工事を進めていま
す。また、世論の支持が得られないためその対策と称して設置した各種委員会とその検
討結果はほとんどが『御用機関』の一人芝居に終わり、とても世論を納得させるものと
はなりませんでした。
中でも、今年3月『戦略プロジェクト会議』がまとめた空港運営については、『公設
・民営』という空港整備法逸脱ともいえる前代未聞の『丸投げ方式』であり、事業再評
価(計画から10年を経た事業について、第三者機関が事業を継続するか、または、中
止するかを検証する)にあたっての事業評価監視委員会は、当初から県の思惑道理の
『事業継続』を前提に審議を行い、そのとおり結論を出しました。この先どうなってい
くのかについて、現時点で予想される事態と、私たちの対応に関して以下のようにまと
めてみました。一人一人の今後の指針にしていただきたいと思います。
立木トラストの一人一人が当事者です!
AおよびB地点の立ち木トラストの森を県は事業認定対象地としました。つまり、強
制力を行使して、この森と土地を『収用』すると言うのです。
県は国土交通省に対して事業認定申請を行い…『成田の教訓は生きており、強制収用は国
の方針ではない』としている国がこの申請を認めるかどうかは世論の動向にかかっています。
…仮に国がこれを認めた場合。即時に、この行政処分を不服として、違法性を争う許可取り消
し訴訟を提起することになります。この時、立ち木トラストの立ち木所有者は、不当かつ違法な
権利侵害を受け、訴訟提起する原告の一人になることができます。(もちろん、原告には、地権
者、共有地権者もなれます。)
静岡空港『土地収用』問題が静岡の問題でなく、全国のムダな公共事業の今後の行方
に大きく影響すると思われます。その点でも、「土地収用」を許さない世論を作りまし
ょう。
なお、障害切土部分にあるC地点は、事業認定申請対象からはずし、航空法による『除
去』対象すると県は発表しました。しかし、これは行政法、民事法の上で、きわめて複
雑困難な『用地取得』となることがはっきりしています。
大看板をトラストA地点に建設!

【登っているのは地権者・村田さん】
かねてより『空港予定地内に反対の意思表示の見えるシンボルがほしい!』と考えて
いた私たちですが、やっと日の目を見る事ができました。新茶シーズンの始まる3月、
二日間かけて建設されました。
初日は、『吉田空港ノー』の島野さん、高橋さんを中心に、現地に、看板をすえつけ
る骨組みを鉄パイプで組み立てました。思った以上に、現場が固く、なかなか鉄パイプ
が地中に入っていかず、苦労しましたが、高橋さんの強引さが功をそうし、力づくで、
ねじ込みました。昼食を、松本さんの桃の木の下で、談笑しながら取り、午後は、村田
さんの家で看板作りです。ここで、大活躍をしたのは、鍛冶屋の経験のある池ヶ谷さん
と、印刷屋の大村さんでした。この二人がいなかったら、とてもできなかったでしょう。
途中、村田さんの親父さんが、心配してくれ、いろいろの道具や、みかん等の差し入
れをしてくれ、本来ならこちらで、用意すべきのに恐縮するばかりでした。
2日目は看板を現地に運ぶ仕事からです。ここで、看板が思った以上に大きいので、
道交法に触れるのではと思案していると。桧林さんの一言で、問題は解決。「ヤツラだ
って、ナンバーのない大型ダンプを走らせているんだ、問題はない、俺たちは、反対運
動をしているんだ!」昨日出来上がった骨組みに、看板を取り付ける作業は思ったより
簡単で、次々と出来上がっていきました。もちろんここで活躍したのは、村田さん。骨
組みの天辺に上がって指図するのはやっぱり大工さん?完成した看板は、工業団地の真
正面に見え、「ここに反対派の土地存在!」をアピールしています。
現地地権者の女性陣は元気です!

7月の梅雨明け前の榛原で、空港反対地主の女性たちの飲み会がありました。
参加したのは、地主の夫人たちと、とりまく、榛原の女たち。いろいろ話されたので
すが、石川知事が訪問したときの様子を聞きました。
最初に尋ねてきたのは、桧林さんの家。ピンポンとインターホンを鳴らすので、「ど
なたですか」の尋ねると、「知事の石川です、」と答えたので、「会うことはできませ
ん」とインターホンごしに答え帰ってもらった。その後すぐに、松本さん大井君に電話
した。
電話をもらった松本家では、いつもは田舎だから玄関のかぎは開けているのですが、
すぐに、かぎを閉め、電気を消して静かにしていました。様子を植え込みから見ると、
何度も「知事の石川です」と暗い玄関に向かって言っていました。
私は何も知らなかったので出てみると、話すのは、村田さんのお母さん。利広は奥に
いたままだし、お父さんは大きな声で、「どこの石川だ!」と叫んで出てこないし、い
つも表にいるのは私ですから、「会いたくないので、」と帰ってもらいました。
静岡空港反対運動も、これから正念場ですが、現地の皆さんはマイペースで元気にそ
れなりに、県に抵抗しています。
今年もオオタカは営巣しましたよ!
【今年の営巣木と巣】
今年は、空港予定地周辺でのオオタカの調査を2ヶ所で行なってきました。地権者の
大井さん宅近くにある島田市湯日の営巣地では、昨年と同じ場所で巣を作っていること
が、調査の結果確認されました。この近くでは調節池の工事が予定されているため、県
では別な場所に巣を誘導するとしていましたが、今年の誘導は失敗したということにな
ります(毎日新聞などで報道)。
もう1ヶ所、地権者の桧林さん宅近くにある榛原町千頭ヶ谷池周辺では、オオタカの生
息は確認できましたが、巣づくりの確認はできませんでした。ところが7月になって、そ
の千頭ヶ谷から尾根を越えた島田市湯日側で巣づくりが行われていたことが、明らかに
なりました。そしてまた、この営巣地の近くでも調節池の工事が予定されています。
工事が進んだとはいえ、オオタカがエサを取ったり、巣を作ったりすることができる
森は、空港予定地周辺でもまだ残されています。
しかし、巣が作れるような大木は、そうは残されていません。そんな中でも、オオタ
カはかろうじて木を見つけ、巣づくりと子育てを行なっているわけです。
調節池の工事が予定通りこの秋に行われると、その貴重な場所の環境までもが、いっ
そう悪くなってしまいます。県には、いたずらに工事を急ぐことなく、きちんとした調
査と保護対策を行なっていってほしいものです。この時期、オオタカの巣のある森から
は、「ピィ〜ヨ、ピィ〜ヨ」という若鳥の元気な声が聞こえてきます。
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