| いよいよ国民世論で空港包囲の段階へ |
| ●この国の政治腐敗の根源は誤った公共事業の在り方にある 汚職容穎で逮捕された中尾・元建設大臣は、まず間違いなく有罪になるでし ょう。彼が賄賂を受け取ったときには自民党の首相経験者や現在の政調会長 もからんでいると報道されています。今さら驚きもしませんが、この国の政治腐 敗は上下を問わずすみずみまで行きわたっている思いがして、怒りがこみあげ てきます。 こんな政治腐敗の根源は、突き詰めれば誤った公共事業の在り方にあると言 って間違いありません。選挙民が低次元の考えで、地元の橋や道路などに予算 を引っぱってくる議員だけがエライように思っているのをいいことに、国会議員も 地方議員も、その予算と引き換えに票を集めようとする。大手ゼネコンを始めと する土建業界は政治家の口ききで公共事業の工事を手に入れ、その見返りに 政治献金あるいは賄賂を贈る。そのカネは取りも直さず、国民が血を吐く思いで 納めた税金の一部が形を変えたものにほかなりません。 つまり、国や県などの税金の一部が政治献金や賄賂として議員など政治家に 還流しているのですが、日本は一流の経済大国になったというのに欧米諸国に くらべてけケタ違いの公共事業予算が組まれてきたために、そうした還流資金 にはまったく事欠きませんでした。その金額については、事情をよく知る官僚の 間では「国と地方の公共事業予算の一割は何らかの形で与党議員たちのふと ころに入る」とまで言われてきました。 このような構図があるからこそ全国で、明らかにムダな工事まで含めて公共 事業は増えに増え続けてきました。それには勿論、ナワバリと利権を手放そう としない官僚がからんでいます。政官業癒着の仕組みはほとんど各省に行きわ たっていますが、その中でも特に、建設業界を中心とする癒着・もたれ合いの 構図が、この国の政治腐敗の最大の温床であったことは疑いありません。 ●与党の「公共事業見直し」はホンモノかこの空港を槍玉にあげよ バブルの崩壊後、金融システム破綻の危機の中でもさらに増え続けた公共 事業について、先の総選挙で大幅に票を減らした自民党が慌て返って「見直 し」を唱え始めましたが、ムダな公共事業による税金還流で一番うるおってき た自民党が、本当に心を入れ替えて「公共事業見直し」を言い出したとは、と ても考えられません。 総選挙では、公共事業費の総額を民主党は三分の一、共産党は二分の一 削減する公約を掲げました。 これが本気かどうかはさらに注視していかなければなりませんが、国と自治 体の借金が、645兆円とも700兆円とも言われる。 まともに考えたらおよそ返済しようもないほど膨れあがった現在、事業費総 額の削減を具体的に掲げようとしない「見直し」は、まずマヤカシと思っていい でしょう。 しかし国民としては、子孫にベラボウな負担を残さないためにも政治腐敗を 追放するためにも、政治の駆け引きの材料としてではなく真の国民的視点か ら、税金ムダづかいの公共事業を徹底的に摘発していく必要があります。 そうした立場に立てば、「静岡空港」のごときは真っ先に槍玉にあげられる べきシロモノです(「問題公共事業全国マップ・ワースト10」週刊朝日9月22 日号)。 こんな事業は、ゼネコンの利益と、一握りの議員たちの利益あさりと、そし て無能なくせに県政に名を残したい知事の誤った名誉欲に奉仕するものに過 ぎません。 今どき、こんなムダなものを造らせたら、静岡県民は全国のもの笑いの種に なるだけです。それだけではありません。ごく一部の人間の利益になるだけで 役にも立たない空港のために、全県民は孫子の代までツケをまわされます。 私たちは暮らしやすい生活環境を永久に奪われます.コンコルド機の墜落 事故を見るまでもなく、どうしても必要なものならいざ知らず、そうでない限り 私たちの生活の場に危険な施設は決して造らせてはならないのです。 ●国民的な世論の高まりは私たちの勝利を意味する あと一押しだ 現地調査に来た議員たちに向かって知事は、「先に結論を出しておいて意 見を聞くのは順序が逆」とか何とか、理屈にもならないことを言って反発した ばかりか、その後も感情的に毒づき続けています。 国会議員より知事の方が「身分が上」とでも思っているのでしょうか。 その一方で、その頃、朝日新聞が「静岡空港」問題のインターネット討論を 企画し、当会の島野幹事代表に反対派の討論者になるよう交渉があったの で、当方は快諾したのですが、県も賛成派も逃げてしまいました。 こんなテイタラクでは、知事が何をわめいてもまるで犬の遠吠え、さながら、 上司に叱責された小役人が蔭で悪態をついている様を見るような思いがしま す。 このところ知事は、空港利用構想の懇談会設置やらフォーラムやら、世論 工作に躍起の態ですが、そんなものは悪あがきに過ぎません(島野が推進派 になったというデマまで飛んでいますが、出所が県だとしたら、県はよほど追 い詰められた気持ちになっているのでしょう)。 8月、推進派が陳情に行ったときの運輸省幹部の対応、予定地周辺を動き まわる県職員や榛原町長の動静、そして知事の感情的な言動などはすべて、 県は用地取得の難航をめぐって運輸省との間で瀬戸際に立たされていること を窺わせます。 資金も組織もない私たちは、この反対運動を始めるにあたって、世論だけが 私たちのカであることを信じて、全国世論を動かすことまで射程に入れて行動 することを基本戦略としました。7年半の間に、バブル崩壊の影響激化、金融 システムの破綻、国と自治体財政の破滅状況、そして公共事業見直しの世論 の高まりと、時の流れはすべて私たちに味方してきました。 一度、公共事業全体の不合理に目覚めた国民は、絶対に逆戻りしないでしょ う。いまだにバブルの二日酔い、三日酔いから醒めないで「静岡空港」のような ムダな公共事業にしがみついている者たちには国民的な断罪が待っています。 用地取得で行き詰まったこの空港を、国民世論が包囲しています。石川が逆 立ちしてもこの空港はできません。「静岡空港撲滅万歳」を叫ぷことができるま まで、もうあと一押しです。 |