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静岡空港専門家委員会
住民監査請求意見陳述骨子

2001・10・22   松谷 清

           島野 房巳

1、  地方自治体は地方自治法138条の4に基づき法律や条例に基づき審議会などの設置
することが認められている。
202条の3において付属機関が条例に基づいた審査を行うこと
が性格付けられている。この専門家委員会は、「静岡空港専門家委員会設置要綱」により
設置された委員会で、これらの条項に準ずるものである。

2、  この委員会の目的は、「第1条」で、「静岡空港に対する県民の理解を進めるため、静
岡空港に関する重要事項のデータを精査し、検証する」と定められている。ここにいう「県
民の理解を深める」という目的は、住民投票条例制定署名に対して、石川県知事が住民投
票結果に従うとした公約を選挙前に発表し、しかし、県議会が否決したことに対して、住民
投票の代替的な委員会として設置されていることからして、この委員の選定経過の透明性
や委員会の運営の公正・中立性の確保によってしか達成されないことは明らかである。そ
のために、第
6条で「必要があると認めるときは、委員でない者の説明又は意見を聞くことが
出来る」を定めている。更に委員の公正・中立の立場からの運営への参加や責任の所在は、
5条の「委員会の議事は、出席者の過半数をもって決し」と決定権の担保として定められ
ているのである。

3、  まず第1にこの委員の選定が、この要綱の目的を果たすため公正・中立におこなわれ
ておらず、要綱違反である。

木村尚三郎委員  2001221日(水)開催の「大交流時代を拓く静岡空港フォーラム」
にて座長を務め「地球の総人口の
1割以上に当たる66千5百万近くの人が外国旅行に
出かける時代なっており、
21世紀に内外の人が交流して知恵を出し合うために、空港は不
可欠である」(県
HP)と発言している。これは、第1回目に座長として選出されているが、運
営のなかでそうした発言を随所でおこなっていることでも木村委員の立場は推進派として
明確である。第
1回目の会合の終了後のインタビューでも空港推進のための委員会運営を
行っていくことも発言している。第
2回目においても、同様の発言を繰り返している。ほかに
も、しずおか国際園芸博日本委員会会長や世界お茶まつり実行委員会委員長など、静岡
県行政・県知事をサポートする側にいる人物である。

齋藤 晃委員 静岡県河川審議会会長 河川審議会では、静岡空港と並んで無駄な公共
事業に上げられている太田川ダムの問題でダム建設容認を積極的に進めている中心人
物である。

中山慶子委員、橋本裕子委員は、いずれも静岡県の付属委員会のいくつものポストを担
当している。

4、  2は、委員会の日程が既に4回と定められ11月末には結論をだすということが県
側主導で進められており、木村委員は座長としてそれを黙認し、結果として要綱の第
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の審議内容の深化をおさえ、反故にしているのである。第
2回目では、さすがに塩川委員
から運営方法に異議が出されている。このスケジュール確定は、検証項目の審議時間を
あらかじめ制約付け、要綱第
1条の「県民の理解を深める」や「重要事項のデータを精査
し、検証する」という目的を放棄しているのである。

5、  このように、委員会設置要綱に違反をする委員会の運営や委員の委嘱行為が違法
であることは言うまでもなく、ひいては地方自治法
138条の2の「長の事務を誠実に執行
する義務」に違反する行為を継続する県知事による委員ヘの支出は違法である。委員の
選出そのものは財務行為でないとして住民監査請求の趣旨に合わないとする考え方も存
在しているが、県知事が住民投票の代替措置として、その公正・中立を担保するものとし
て設置要綱を定め委員会を招集しているわけで、その設置要綱に違反をするような委員
選定自体は不当で違法であるからして、委員の解任をおこなうなど是正措置を取らない以
上、委員への支出は違法といわなければならない。マスコミ報道でも、この委員会の公正
・中立に疑いがあることが指摘されている。また、
1回目、2回目で県民が注目するこの重
要な委員会を欠席している委員がいるが、欠席理由は公開されなければならないし、出来
る限りの全員参加の努力がなされなければならない。特に、座長代理の中山委員の
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目の会合の欠席は、問題である。

6、  その具体的な例は1015日開催の第2回目の委員会での、需要予測・航空機貨物・
空港の波及効果と収支の検証過程で明確となっている。第
1回目の委員会運営を見て、
直ちに住民監査請求をおこなったことの正当性が実証されている。

1に、審議時間が重要予測45分、航空貨物10分、波及効果20分、これで静岡県政最
大の政治争点となっている静岡空港問題の重要項目の検証が出来るとでもいうのだろう
か。需要予測に関しては国内線のみで国際線については資料も議論もされていない。

2に、目的の第1条の「重要事項のデータの精査」をかかげながら、また、「あらゆる情
報を公開する」ことを空港建設局長は明言しているにもかかわらず、需要予測に関して行
政で持っている全てのものを、また、社会的に学術機関からも指摘されている情報を委員
に提供していない。

 今までに、塩川委員から指摘された住民投票の会の需要予測だけでなく、静岡大学大
学院社会科学研究科の土居英二研究室のシュミレーション結果、航空連合からの申入れ
事項や様々なホームページ上での問題提起などデータはかなり多く存在しているのであ
る。付け加えるなら
,経済成長について1%でも需要予測していることが2回目の委員会で
質問によって明らかになったが、いままでそうした情報は県民に明らかにされていない。

3は、その姿勢が静岡県にも委嘱された委員にも欠落しているがゆえに、審議自体が
煮詰まらず、論点も明確にならないのである。例えば、需要予測で近い空港での勢力問
題がある。第
2回目の会合で、熱海の人が札幌に行くのに静岡空港と羽田空港のどちら
を使うか、浜松市の人が福岡に行くのに静岡空港を使うか、名古屋空港をつかうか、問題
となり熱海で53,6%の人が
,浜松で34,2%の人が静岡空港を使うという予測値を明ら
かにした。この数字も、県民には明らかにされていないのである。これは需要予測にとっ
て重要なデータである。なぜ
,この数字なるのか、根拠が問題となる。こうしたことについて
議論が発展しないのである。

4に、例えば、需要予測の中で便数は重要となる。兵藤委員は、需要予測の手法が確
立していないのでとさっさと県の需要予測を追認しているのである。これが学者として専門
家として「県民の理解を進めるための」委員として取るべき態度であろうか。総務省が、
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5月に「空港の整備等に関する行政評価・監視結果に基づき勧告」を出している。地
方空港建設への警鐘を鳴らしているのである。この資料も委員会に提出されていない。そ
のなかで、「国土交通省においては近年運行便数も分析要素とした予測方法を取り入れる
としていることから、これらの要素に十分配慮して今後の空港整備を行う必要があると認
められる」と報告されている。便数は航空会社の動向次第などといって、本格的な需要予
測に入らないこの姿勢が問題なのである。

7、最後に、他のメンバーの意見陳述含めこの委員会がまったく公正・中立の専門家委員
会として機能していない、機能のしようがない委員会であることは明らかである事を述べた
い。反対派も巻き込んだ独立した調査機関を持つ円卓会議を開催する以外に住民投票に
代わる客観的評価は得られないのである。


陳 述 書             島野 房巳

1.知事が空港住民投票に賛成してみせたのは知事選乗り切りのための卑劣な詐術に
過ぎず、“県民の合意取得”まがいの姑息な手段は既定の路線だったと見るべきで
ある。

 空港専門家委員会設置の背景は、言うまでもなく空港住民投票間題である。
 知事は知事選直前に、住民投票に賛意を表明し、法的拘束カがなくても空港建設
は住民投票の結果に従うと明言した。しかし彼は、住民投票実現のために何らの努
力も払わず、県議会による理不尽な投票条例案否決をただ傍観し座視したばかりで
なく、その結果について県民に対し、みずからの非力を詫びる一言の挨拶も
:なく今
日に至っている。それどころではなく、住民投票の実施を公約に掲げた事実さえ否
定するかの言辞を弄して憚るところもない。まさに破廉恥そのものである。

 ここには、住民投票をめぐって何らの誠意も窺い得ないばかりでなく、為政者と
しての一片の良心も感じることができない。彼は空港建設強行を目指して当選する
ため、いかにも空港建設の是非は民意に委ねるかのような姿勢を装い、選挙の争点
はずしを図って、まんまと県民有権者を卑劣な詐術にかけたにひとしい。

 空港専門家委員会の設置は、このような醜いトリックの延長線上にあることは明
白である。知事は同委員会の設置とそれによる「検証」を「住民投票に代わるも
の」とするが、次項以下に述べるように両者は似ても似つかないものである。知事
の頭の中には、もともと、「空港建設不要」の結論が出る恐れの強い住氏投票の実
施には全然熱意はなくて、さりとて「公約違反」の非難が起きることは無祝できず、
このような嫡息な手段によって“県民の合意取得”まがいの行動に出ることが、既
定の路線として予定されていたと見るのが自然である。

2.空港専門家委員会の設置は断じて空港住民投票の実施に代わり得るものではない。
 これを住民投票の代替措置とする主張は、県民を欺き、はばかるものである。

 知事が賛意を表明し、その実施の結果に従うと明言した空港住民投票の目的は、
空港建設の是非を県民直接の意思表示によって決定することである。これに対し空
港専門家委員会設置の目的は、『空港に関する重要事項のデータを精査し検証する」
ことである。両者の目的は全然別のものであり、専門家委員会の設置とその作業を
もって住民投票の実施に代えることはまったく不可能である。

 それにもかかわらず知事は、「住民投票が実施できないため、それに代わる措置と
して検証委貝会を設け、県民の理解を深める」旨を述べている。住民投粟は実施しな
くても「検証」さえ行えば空港建設について県民直接の意思を確認できるとの認識で
ある。

 もし正気でこんな認識を述べているとすれば、完全に論理的思考能力が欠如してい
る。そうでないとすれば、明らかに“すり替え”を図っているとしか考えられない。
 そして、県民はこのようなすり替えも黙認してくれるだろうという期待がこの主張
を支えている。

 しかし、われわれ県民は、ここまで見くびられるほど愚かではない。住民投票の実
施と専門家委員会とは似ても似つかないもので、両者の間には“月とスッポン”ほど
の違いがある。それでも専門家委員会の設置を住民投票の代替措置と強弁することは、
公約違反に対する非難も「人の噂も七十五日」とばかリ、県民を欺き、たばかる意図
に出るものにほかならない。

3.専門家委員会は、知事が言うように公平な中立性を備えているとは到底認められ
ず、県の見解や主張に偏った機関であることは明らかである。

 委員会は「公正(あるいは公平)中立の第三者機関」を標傍しているが、

(1)委員の人選は県による一方的なものであること、特に、委員には明らかに空港推進
派と目される人物を含めていながら知事は「反対派の人材は入れない」と明言してい
る上、委員
13名中5名までが県関係者であること、

(2)委員会は自主的に実証資料の収集等を行う独自の調査機能を備えていないこと、

(3)調査審議の期間と会合の回数はきわめて僅かで、これでは県の“お膳立て”に乗る
だけであるのは目に見えていること
など、公正な中立性が確保されているとは到底認
められない。

 既に、委員会の偏向を如実に示す事実が現われている。委員会の発足にあたって木
村委員長は、「委員の中には不必要論はない」旨を述べたが、マスコミ各社の世論調
査によっても、県民の意見は「空港反対・不必要」が「賛成・必要」の約二倍と、
「反対」が「賛成」を圧倒的に上回っている。「公正中立」を標傍する委貝会の委員
長がこの事実を知らなければ、無知そのものである。まさか、それほど無知とは思え
ないから、知った上でこう述べたとしたら、委員長みずから、この委員会は「公正中
立」どころか県民の認識や意思からまったく遊離した、県と推進派のためだけの“御
用機関”であることを認めた強い印象を拭えない。はしなくも露われた馬脚である。

 たとえ建前に過ぎなくても「公正中立」を求められている委員会の代表者としては、
「委員には反対意見はないが県民の中に反対の意向が強いことも十分承知している」
くらいのことは述べるのが当然であろう。彼の発言はあまりにも不見識であり、こん
な人物が取リ仕切る委員会による「検証」がどんなものか、思い半ばに過ぎるものが
ある。

 委員会の実態は、県が中立性を偽装した論議をもって空港建設の正当性を装うこと
に協
力し、県による建設推進の一方的な宣伝に寄与するものにほかならない。
4.専門家委員会は本件空港に関する専門的な調査検討を行う能力を有するとは認め
られず、専門的視点に基づく的確で厳正な検証は期待できない。

5.専門家委員会の委員たちは、何を基準とする「専門家」なのか、また、どのよう
な専門的視点からの調査審議を求められているのか、まったく判然としない。

 この空港建設事業に関する「重要事項について精査」するためには、委員は当然、
航空行政なり地方空港問題について、予め相応な知識と見識を備えていることが必要
である。また「精査」と「検証」を行うためには、各重要事項についてどのような批
判があり問題点が浮かび上がっているのかが、予め詳しく明らかにされている必要が
ある。

 しかるに委員会の設置については、
(1) 委員は本件空港との関係においてどのような「専門家」であるのか、選任の基
準が判然とせず、一部の委員を除いてはこの空港問題に関する専門性が希薄で、その
「専門」的判断には信頼性がないこと、

(2) 検証すべき各事項について、これまでに何が問題視されているのか、各種の批
判や具体的な問題点の提示がないこと、

(3) 前述のように独自の調査機能を持たず、検討資料は大部分、県提出のものに依
存せざるを得ないこと、その上さらに、

(4) 調査審議の期間および会合がきわめて僅かであることなどにより、専門性およ
び中立性に基づく的確で厳正な検証はまったく期待できないことが明らかである。

 報道によれば某委員は、「(東部に住んでいて)今までは羽田や成田を使えばよい
と思っていたが、初めて予定地を視察して空港が必要と考えた」と語っている。この
空港は国際線を含めて路線・便数が多いとでも思っているのだろうか。東京や大阪に
も路線がつながると錯覚しているのだろうか。初めて現地を短時間見ただけで考えが
基本的に変わるような人物が空港問題専門家とは、聞いて呆れるほかはない。

 ここでも委員会は馬脚を露わした。「公正な検証」どころか、委員会はいわゆる
“隠れ蓑”にもならないシロモノで、委員らはピエロの観がある。中立性、専門性と
もに欠如したこの委員会が行うのは“似非検証”である。

5. 委員らが出席するタウンミーティングは、県が今さらのように住民参加を装うた
めのもので、委員らはその道具建てに利用されるものである。

 空港建設の是非のような県政の重要課題について、県民の意向を確かめるのは、ま
ず最初の検討段階において行うべきことである。それを、今頃になってから知事が県
民と意見交換とは、まさに順序がアベコベである。今まで十余年間、知事や県はいっ
たい何をやっ
てきたのか。知事が自認する通りまさしく住民参加のまったくの欠如で
あり、全国に冠たる“県民不在”ぶりである。

それだけではない。かつて県は、地元反対派グループの「円卓会議」の提案を歯牙
にもかけず一蹴した。知事選挙にあたっては
4年前に地元地区以外では空港問題に触れ
ることを避け通し、今回は卑劣な争点はずしを図った。公開の場への対応を見ると、
ここ
1年間だけでも、朝日新聞社による反対派とのインターネット討論の企画(009
月)、静岡地方自治研究所のシンポジウムの申し入れ(0012月)、民放TVの県選
出各党国会議員による空港問題討論の企画(
011月)、賛否両派による公開討論実
施の下田市議会の申し入れ(
012月)などを、県と推進派はことごとく拒否してき
た。中には、いったん承知しておきながら、反対派の討論参加者を知った途端に県が
旗を巻いて退却したようなみっともない事実もある。

最近では中央官僚ですら公開討論に参加している例が少なくない。こうした趨勢に
背を向けて、このように卑怯低劣にも公開の場で討論することから逃げに逃げまくっ
てきた知事や県が、今さら対話の場で賛美両論を公平に取り扱い反対の声にも謙虚誠
実に耳を傾けるとは、とても考えられない。事実、会場で知事は推進の必要ばかり強
調しているではないか。住民投票が目的としたところと何の関係があるというのか。

タウンミーティングは、住民投票直接請求が多数県民の賛成を得て成立するような
事態に直面し、慌てかえって今さらのように住民参加の体裁を作ろうとする茶番に過
ぎない。専門家委員会の委員らは、県が今まで、公開討論などから逃げまくってきた
ような非民主的な卑劣な姿勢を知った上でタウンミーティングに出席しているのであ
ろうか。これも委員の見識が問われるところである。

6.専門家委員会は、あくまでも空港の建設を前提にして、単なる形式的な論議を持
って県に“お墨付き”を与えるための“御用機関”に過ぎない。

「公正中立」性も専門性も備えない専門家委員会は、これまで県が設置し御都合主
義的な結論を連発してきた各種の検討機関を、さらに
1つ増設するだけのものである。
 語句短期間の形式的な審議で提示する結論は、限られた一部の点について多少の疑
問を呈して見せるだけで、各事項について、大部分は県の主張を安易に容認するもの
になることは今から十分予測できる。そして知事は、これをもって「権威ある構成な
検証」を経たとして、空港建設強行のキャンペーンに乗り出すに過ぎない。専門家委
員会は、みずから意識するとしないとにかかわらず、基本的にはただ、既成事実を追
認し、県に“お墨付き”を与える“御用機関”の役割を果たすものに終わることは明
白である。

知事は「住民投票直接請求はデマ宣伝に踊らされたもの」という傲慢、浅薄で根本
的に誤った認識を記している。事実は、たとえば旅客需要予測や新幹線空港駅問題を
取ってみても、知事と県こそデマ宣伝に精を出してきたのではないか。それが、次第
に多くの県民に事実がバレて困り果てているのが現状ではないのか。

 県民にとって、この空港について検証すべき現下最大の課題は、建設の是非、換言す
れば県民合意成立の有無である。それを公正に検証できる確実な方法は住民投票をお
いてほかにない。知事が実は住民投票に何の熱意も持たず、この最重要な検証をないが
しろにしたままどのような「検証」を装っても、県民の意思や合意を確認する見地から
は何の意義もない。報道機関の調査によれば70%以上の県民が住民投票の実施にし
じしていた。そうした県民大多数の眼から見て、“御用機関”の役目しか果たさない
専門家委員会の設置とその作業はまったく無駄である。

7.専門家委員会をもって住民投票の実施にすりかえることは、知事が公約違反に引
き続き、重ねて県民を欺く公正な意図に基づくものである。

 知事が専門家委員会の設置を住民投票の実施に代わるものとどれほど強弁しても、
 この
2つのものは目的も性質もまったく別で、委員会設置を住民投票の代替措置と
することは明らかに虚構であり問題のすり替えである。それにもかかわらず、これを
もって住民投票問題は片付いたとすることは、詭弁にもならない暴論である。知事は、
住民投票の正当性と必要性を県民に訴え、その支持があれば独自の住民投票条例案を
提出することもできるはずではないか。

 住民投票直接請求を「誤った情報の結果」とする見下げ果てた知事の見解と、魂胆
の見え透いた“似非検証”とは、同じ県民軽視の浅薄な認識の裏腹である。そして、
「公正中立」を装い、仮構の専門性をまとった委員会の設置をもって住民投票の実施
にすり替ることは、知事が公約違反に引き続き重ねて県民を欺こうとするものであり、
このように浅薄な認識と不正な意図に基づく無断な機関に県費を費やすことは県民の
税金の浪費である。

 こうした不正な意図に基づく無駄な専門家委員会の設置とせれに係る作業は、県政
の重要な事業の在り方について県民の信頼を裏切る不当行為であるとともに、「民主
的で能率的な行政」の理念(地方自治法第
1条)、「行政の誠実な管理執行」の義務
(同法代
138条の2)及び「必要且つ最少の経費」の原則(地方財政法第4条第1項)
に違反する不法行為である。よって、この行為に伴う公金の支出を差し止めるととも
に、既支出額について返還を求めるため、貴職において必要な措置をこうじられるよ
うに請求した次第である。

 20011022日  請求人  島野房巳